本作は「陰陽五行(Yin-Yang and the Five Elements)」の五元素のをテーマに独自の視点から描いた作品です。作品の中に隠されている意味や不思議な世界観を感じてもらえたら嬉しいです。

相克の火剋 (そうこくのかこく)

五行思想の関係性の1つに相克という考えがあります。これは相手を打ち滅ぼしていく、陰の関係です。

たとえば、火剋金であれば、金属を征して火が打ち勝ちます。

このようなところから、今作では火が絶対的な相克の勝者であり、圧倒的な強さを表現しています。

そしてこの強さは恐怖を誇示するものではなく、悪いものや邪気を消え去ることで、挽回の力、推進力、楽しさや幸福を誘うことができる開運の力なのです。

三伏とは

陰陽五行説において金は火に伏せられること(火剋金という)から、火性の最も盛んな夏季は凶であるとします。 そこで夏季3回の日を三伏としました。
三伏(さんぷく)とは、初伏(しょふく)、中伏(ちゅうふく)、末伏(まっぷく)の総称で、この時期は、7月中旬から8月上旬と酷暑の頃に当たります。
「三伏の候」や「三伏の猛暑」と前文に書くなど猛暑の頃を表す言葉として今も用いられています。

相克の炎

火剋の理 (ことわり)が超越された時に、突如として現れた相克の理を克服した炎です。全ての穢れを焼き尽くし、祈り望む者へ祝福の光を灯します。

三伏掌握の儀

火剋を克服し、相克の炎を手にした火の女神「朱夏(しゅうか)」は、ついに炎の神獣を自在に操る力も手に入れました。

火の女神と炎の神獣が南方の上空に姿を現した時、新たな理を創造することになります。

作品のポイント

前作から引き続き、本作でもキャラクターとテーマに合わせて動物の描写にこだわって取り組みました。
本作のテーマカラーである赤と炎のエレメントでは「嬉しさ」や「楽しさ」が意味のある五情としての本分になってますので、その感情にキャラクターを合わせるためにイラストの表情やポーズなどにもこだわりました。
作品に描かれているのは、朱夏と炎の神獣の三伏掌握の儀を現しています。

朱夏のお見舞い

三伏の候 連日の大暑の中、いかがお過ごしか。

 この度の朱夏において、我の相剋が少々強力にて、数々の理を超越してしまい、多大な迷惑をかけてしまった。

 しかしながら、我は極熱の炎を制する者。
あらゆる邪気を薙ぎ払い、敵を熔解し、白夜をも生み出すのだ。

 我は必ずや南の暑天から汝らを照らし、瘴気を焼き尽くし、招福することを約束したい。

 三伏掌握の儀をもって、ここに、炎天の加護があらんことを
                               
朱夏


五行

五行思想や五行説は、古代中国に発生した自然哲学の思想といわれています。万物は火・水・木・金・土の5種類の五要素から成るという説です。

さらに5要素は互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環するという考えが根底に存在しています。

引用元 wikipedia

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